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角膜ステイニングとは?

Staininggrid.com

※アメリカでのコンタクトレンズとレンズケア用品の適合性の結果の詳細については Staininggrid.com をご参照ください。

2006年から2009年にかけて、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとレンズケア用品の組み合わせによる適合性(相性)を検討しました。本ウェブサイトでは、その研究結果を公開しています。

近年、シリコーンハイドロゲルという新しい素材を用いたソフトコンタクトレンズが開発され、発売されました。シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズには、高い酸素透過性や乾燥感の低減など多くの利点があり、使用者の数は急速に伸びています。シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズが市場に浸透するにつれ、コンタクトレンズとレンズケア用品、なかでもマルチパーパスソリューション(MPS)との間には適合性(相性)があるということがわかってきました。

コンタクトレンズとレンズケア用品の適合性(相性)に関する米国で行われた研究結果が Staininggrid.com というウェブサイトで公開されています。
また、日本では道玄坂糸井眼科医院において、2006年から2009年にかけて日本で販売されていたシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとMPSの組み合わせにより発生する角膜ステイニングについて検討を行いました。

本ウェブサイトでは、日本で実施した試験結果を紹介しています。本サイトの情報を有効に活用し、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを処方する際のレンズケア用品の選択の際の一助としていただけたらと思います。

MPSは簡便さを特徴とするレンズケア用品ですが、MPSの消毒成分が原因と考えられる角膜上皮障害(角膜ステイニング)が報告されています。MPSによる角膜ステイニングは短時間で焼失するものであったとしても、重篤な角膜障害のリスクファクターとなりうると考えられるため、日常診療において注意深く継続的に観察をしていく必要があると考えます。MPSによる角膜ステイニングの発生程度は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとの組み合わせによって異なります。また、患者の目の状態、コンタクトレンズの状況によっても角膜ステイニングの発生程度は異なります。いずれにしても、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとの適合性(相性)を考慮した上で、角膜ステイニングを最小限に抑えることの出来るレンズケア用品を選択することが肝要です。